NITSニュース第28号 平成30年1月12日

年頭のご挨拶 教員養成・採用・研修の刷新をめざして(Ⅰ)

独立行政法人教職員支援機構 理事長 高岡信也

NITSメールマガジン読者の皆様,新年明けましておめでとうございます。皆様には,年の始めに,改めて御自身のお仕事に立ち向かう決意を新たにされていることと存じます。

昨年四月,独立行政法人教職員支援機構は,旧教員研修センターの抜本的機能強化を図るため,機関名の変更を含む大きな組織・業務の見直しを行って,新たな歩みを始めました。以来九ヶ月,組織強化,新規事業の実施等を計画し,概ね順調にその実現に向けた取り組みを進めております。

このメールマガジンの発行も新規事業の一端を担い,研究,研修情報の提供という課題への挑戦として定着して来たように感じます。本年もどうぞよろしくご購読いただきますようお願い申し上げます。また同時に,多様な記事に対するご意見を積極的にお寄せいただければ幸いに存じます。

さて,二年目を迎える教職員支援機構の使命は,その究極において,次代を担う子供たちの教育をより良いものにすること,その実現のために,教職員の養成・採用・研修のあらゆる局面の改革を進めることです。私たち大人の責務は,未来社会の担い手たる子供たちに,自ら課題を発見し,主体的に考え行動できる力,新たな価値を創造する力を身につけさせることです。そのことの実現のために,学校教育は,20世紀的な「知の伝達」機能を越えなければなりません。「創造的な学びの実現」というこれまでに無い新たな課題を担わなければなりません。新たな学習指導要領の基本理念もここにあります。

教師という仕事は,「何かを知っている人」であるだけでは,もはや不十分。子供たちに,生涯を通じて学ぶ力,溢れる情報を自ら主体的に選択する力,予測不能な未来を切り開き,逞しく生きる力を育むことのできる高度な専門的職業でなければなりません。

時代と社会が求める教育の課題の達成や解決の成否は,その時々の教師にゆだねられます。今次教育改革でも絶えず強調され,かつ期待されている観点です。

一昨年十一月,教育公務員特例法等の教員関連三法が改正されました。その趣旨は「学び続ける教員像の理念の具現化」にあります。教員が,その養成段階から入職後の生涯を通じて,自ら職能成長を図るための努力,つまり「研究と修養」(教育基本法第9条)を怠らない職業人であること,余人をもって代え難い高度な専門的職業人であることを改めて宣言したものです。同時に,その崇高な理念を,絵に描いた餅にはしないという決意表明でもありました。

教職員支援機構は,この法改正を機に新たに組織された法人であり,その期待される機能と社会的使命は明確です。
1. 広く全国の教職員と教育行政関係者とともに,教育という仕事に携わるものとしての社会的使命を鼓舞し続け,共に成長する取り組みを加速すること。
2. 教職員の資質能力の向上を実現するために,質の高い研修を提供し続け,その成果を学校や社会に還元すること。
3. 教職員の資質能力の向上に取り組む全国の大学等の組織・機関とともに,協働するネットワークをより強固に構築すること。

この一年をしっかりと走り続けようと考えています。

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