NITSニュース第33号 平成30年2月23日

幼児教育 ―幼児理解と評価―

國學院大學 教授 神長美津子

皆さん、こんにちは。國學院大學の神長です。益々ご活躍のことと思います。

いよいよ、平成30年度4月より、新幼稚園教育要領、新幼保連携型認定こども園教育・保育要領、新保育所保育指針が実施になります。実施に向けて、各幼稚園等では教育課程や全体的な計画を見直したり、自治体の担当部局では新たな研修企画を練ったりしているかと思います。ここでは、中央研修の時には、まだお話できなかった幼稚園幼児指導要録について、お知らせします。

幼稚園教育要領の実施に当たって、現在、文部科学省では、「幼児理解に基づいた評価に関する検討会」(座長:無藤隆白梅学園大学大学院特任教授)を開いています。具体的な内容は、(1)「幼児理解に基づいた評価」の充実、(2)幼稚園幼児指導要録の改善、(3)各幼稚園の評価に向けた支援方策についてです。 (1)では、多面的に幼児を捉えるために「幼児期の修了までに育ってほしい姿」の10の姿をどのようにいかしたらよいか、また評価の妥当性や信頼性を高めるために各幼稚園では記録等についてどのような工夫改善を図っていくか等、「幼児理解に基づく評価」の充実について話し合ってきました。(2)では、それをもとに、幼稚園幼児指導要録の様式や記入の仕方を話し合ってきました。この検討会の内容をもとに、この3月には、新しい幼稚園教育要領の趣旨に沿った幼稚園幼児指導要録の様式の例が示されます。

検討会では、基本的には、これまでの書き方を引き継ぐことを確認してきました。幼稚園幼児指導要録の「指導上参考となる事項」では、5領域のねらいに沿って、次の指導者に送るメッセージとして、当該幼児の指導に参考となる事項を記入します。小学校とのより円滑な接続を考えると、5歳児の記入では、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を活用して幼児に育まれている資質・能力を捉え、育ちつつある姿と指導の過程をわかりやすく記入することも必要です。こうした取り組みを通して、幼児教育と小学校教育の間にあると言われてきた「子どもの見方のギャップ」を、少しでも解消していきたいものです。

皆さんのこれからの取り組みと、成果を期待します。

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